自分の本当の価値をネットは教えてくれた

こんなことをいわれたいですね

ばら寿司を食べながら麻雀する母とマダム達

あれは、父の転勤を機に私が数年ぶりに両親と一緒に暮らし始めたころのことです。両親とは数年間、離れて暮らしていたので、母の趣味が何であるか等、その時まではよく把握していませんでした。
そんなある朝、母が「〇〇ちゃん、今日はお客様が見えるのでよろしくね」と嬉しそうに言います。「そう、何人いらっしゃるの?」「3人よ。一緒に麻雀するの」「へえ~」という会話の後、母は張り切ってバラ寿司をつくり始め、やがて3人のお客様がそろっていらっしゃいました。
私は何となく「お客様がいらっしゃる」=「お茶を飲みながら音楽を聴いたりアルバムを見たりして、おしゃべりする」といったようなことが中心かと想像していました。
いえ、母は確かに言いました、「麻雀をする」と。でも、それはせいぜい半荘2回ぐらいのことかと勝手に思っていたのです。
ちなみに私の場合はつき合いで麻雀をしても、半荘を2回も打てば飽きるし、十分です。「朝から晩まで延々とトランプの七並べをしていなさい」と言われたら拷問に感じるのと同じ理屈からです。
すると、お客様方がリビングルームに入られたかと思ったとたん、威勢よく麻雀牌をかき回す音が廊下に聞こえてきたではありませんか。「あらまあ早速」とは思いましたが、自分の部屋へ入ると牌の音は聞こえないので気にはしませんでした。
ところが、「そういえば、お昼ご飯はどうするんだったかな?」と思ってリビングルームへ入っていった私が目にしたものは! 何と、母のつくったバラ寿司を頬張りながらひたすら麻雀を打つマダムたちの姿でした。
(私も家にいるのにお昼の声もかけてくれないの?)と唖然としてその場に立ち尽くす私を見たマダムたちは、ちょうど勝負に区切りがついたところらしく、にこやかに微笑んで言いました。
「お嬢さんは麻雀をおやりにならないの?」と。「はい、いえ、私は頭が悪いので点数の数え方が難しくて」と言ったら、マダムたちは「おほほほほ」と優雅に笑ったかと思うと一瞬で「勝負師」の形相になり、また牌を囲むのでした。
結局マダムたちは、朝の10時から夕方の5時まで休むことなく麻雀を打って、打って、打ち続けて、名残惜しそうにそれぞれの夫の夕食の支度を整えるべく帰っていかれました。
雀士である母の直伝を過去に受けたことがあるにもかかわらず「点数も数えられない」馬鹿な私は「麻雀打ちが今日は麻雀をすると言ったら、それは朝から晩まで食事の時間も惜しんで麻雀をするということ」なのだと学習した次第です。
こんな素晴らしい麻雀打ちたちにまざりたく、点数計算、符計算を必死に覚えるべくパソコンで麻雀ゲームを日々勤しむことにしました。ゲームで相手がコンピューターなので気を使う必要はないし、ゆっくり覚えられるしで私にあっています。
特にスキマ時間にササッと打てるブラウザで遊べる麻雀ゲームがいいですね。勉強の最中にも息抜きでできるし、母が突然部屋に入ってきてもブラウザごと消してしまえば問題ありません。
もっとしっかり麻雀を勉強して母とマダムたちに負けない雀士になろうとおもいます。

ばら寿司を食べながら麻雀する母とマダム達
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